ピースマークをおくるぜ、このすばらしい世界へ
実家に帰ってきている。
学生の頃はBLANKEY JET CITYが大好きだった(あえて過去形)。2000年に解散して以来、ブランキーのボーカル、浅井健一くんの新しいバンドだったり、ベース照井さんが参加しているバンドだったり、達也があそこのライブハウスで叩くだとか、そういうことを耳にしても、なぜだか自然と遠ざかり、生音をガシガシ響かせていた音楽とは真逆のテクノやエレクトロのほうへ心が向かっていった。
今思えば、解散という二文字は、私に大きく影響していたのだろう。遠ざかるほど悲しくて切ない出来事だったと今改めて感じるからだ。
最近知り合った人に音楽は何が好きかと訊かれたとき、5年前だったらクラフトワークですかねぇとか答えていただろう私が、素直にブランキーと言えたことに自分のことながら衝撃を受けて、その後じわじわと浅井健一くんが体中を支配し始めたのだから、聴くしかないよね…ここで悲しいのは、BJCが支配し始めたというより、ベンジーだったということだ。そう。言ってしまえば、今聴きたくなっているのはベンジーの曲であって、シャーベッツでもJUDEでもよかった、ということだ。
ブランキーが好きだと答えたあと、好きな曲はなんだと訊かれたときに、そんなの決められるかよ、と思いながら生み出した答えが“悪いひとたち”。当時規制がかかったこの曲は、メジャーではなくインディーズからシングルが出されて話題となった。
うちにもそんな、インディーズから出された悪い人たちが押入れの中に眠っていたので、さっき引っ張り出して聴いたりしていたのだけれど、胸が熱くなりすぎて、情緒的になって眠れなくなっちゃったよ…
悪いひとたちがやってきて、みんなを殺すけど、
その後出てくる12月生まれのやぎ座の彼の恋人は妊娠中で、
おなかのなかの赤ちゃんはきっとかわいい女の子なのだ。
そう、絶望から始まり、おそらく未来に少しの希望をもって終わるこの曲に感動して何年も経つのに、何年も忘れたふりをして生きていた。どうして封印することがあろうか。この破滅的な世界に、、、今こそ聴くべき曲なのに。
BABY Peace Markを送るぜ このすばらしい世界へ